オーガニックコットンタオル 2021 II(藤高)
Q1:「オーガニック」が普及すると生産者さんにもたらされる、うれしい影響とは?
「オーガニックコットンタオル 2021 II」
「今さらオーガニック?珍しくともなんともない。」
多くの人にとって「オーガニック(有機栽培)」を使う意味は、「なんとなく環境に良さそうだから」「地球に良さそうなことをしているから」ではないでしょうか。少なくとも、私、坂内はそうでした。
ですが、少しですが勉強していくうちに、さまざまなことを知り、もし機会があるならば、少々高価でもオーガニックを選びたい、と思うようになりました。
このタオルには、「パノコ」というブランドの、インドやタンザニアで栽培された「オーガニックコットン(有機栽培の綿花)」を使用しています。
農薬と化学肥料を使った慣行農業からオーガニックに転換するには正しい知識や技術が必要です。インドやタンザニアの生産者の皆さんのために教育機会を作り、有機農法を指導するところから始めなければいけません。
そして、新しい農法の方が収穫量が多いこと、自分たちが作った綿花がより高く売れ、収入も増えること、気候変動に対応して安定することなどを伝えていき、理解を得られるようにしました。
また、同時にこのオーガニックコットンを栽培するプロジェクトは、生産者の皆さんの待遇改善、生活改善につながっています。
具体的には、学校がない地域に学校を作り初等教育を導入したり、井戸がないところに井戸を作り、長時間かかっていた水くみ作業から人々を解放したり、就農支援や自立支援など、綿花の栽培にとどまらず、さまざまな取り組みがされています。
なにより、農園で働く人々が農薬や化学肥料を吸い込まなくて済みますし、周辺の環境汚染も防げます。
こういう背景がある「オーガニックコットン」をぜひ積極的に商品化して、皆様にお届けしたいと思っています。
今回、高級タオルを選んでお届けした理由はもう1つあります。
コロナ禍で宿泊業が低迷したり、アーティストやチーム名入りのタオルが音楽やスポーツイベントの中止の影響で売れなくなるなど、タオルが全般に売れなくなっています。各社、タオル生地を使ったマスクを作ったり、お家時間を楽しめる、より高級なタオルを発売したりして、この苦境を乗り越えようとしています。
日本一のタオル産地としてブランド化に成功した「今治タオル」は有名ですが、今回はそんな今治でも一番の老舗企業、株式会社藤高さんに製造をお願いしました。
じつは過去にも私のアイデアを商品化してくださったりしてお世話になっていましたので、こういうときにこそ少しでも、という気持ちもありました。
そして、何より、日々の暮らしの疲れを癒やしてくれるタオルとして、長く愛用していただきたい品質なのです。
タオル生地は通常、糸に「撚(よ)り」といわれるひねりを加えたものを「パイル」といわれる輪っか状にして編んでいきます。糸を強く撚ると扱いやすいのですが、肌触りや吸水性が犠牲になります。これは安価なタオルに多いとされます。
それに比べ高級なタオルは、強く撚るよりも時間はかかりますが、あえて弱めに撚って柔らかい肌触りを実現しています。このような「撚り」の強弱は綿花の特徴によっても調整され、一番いい肌触りや吸水性を実現するように工夫されています。
高級タオルの肌触り、吸水性は気持ちよさに直結しますが、取り扱いもその分、少し気を遣います。
フォーチュンボックスでは、以前もタオルを取り扱ったことがあるのですが、そのたびにたくさんのお喜びの感想をいただきます。ご本人よりもご家族の方が喜んでくださったり、人それぞれ、気に入っていただけるポイントも違うことを実感しています。
「いつも使うもの」のグレードをほんの少し上げてみる、ということで、変化や可能性を感じていただけましたらと思います。
タオルのふわふわ感を長持ちさせるために
乾燥は、乾燥機の使用、もしくは風通しの良い所で陰干しが理想です。
干す前にパイル(繊維の束)を立たせるように左右に振ったり撫でてから干し、乾燥させた後は、タオルを優しく揉むことでパイルの1本1本が立ち上がるため、ふわふわとした仕上がりになります。
※綿は8~10%程度の水分を含んだ状態がベストな状態です。
一度それ以上に乾燥した場合や紫外線(直射日光)の影響で硬くなった綿(タオル)は残念ながら元のふわふわした状態には戻りませんのでご注意ください。
※柔軟剤は吸水性を妨げ、パイルが抜けやすくなりますので、少し硬くなった感じがするときにだけ少量を使うのがおすすめです。