グラスフェッドカレー(スネ&ネック)(キャニオン)
Q1:きっとこれからもっと一般的になる「グラスフェッド」とは?
「グラスフェッドカレー(スネ&ネック)」
「耕作放棄地」という言葉をご存じの方も多いと思いますが、農業などをしなくなった土地、休耕地のことで、草などが伸びて有害鳥獣が増える原因となり、近隣の農家や住民にも影響を与えます。
そんな耕作放棄地を「循環型農業」のノウハウで解消しようとしているのが株式会社さかうえ(鹿児島県)です。
耕作放棄地に放たれた牛が草を食べることで有害鳥獣が増えるのを抑えつつ、排泄物は有機肥料として活用され豊かな土壌を作ります。そして、また牧草が増えて牛の飼料となります。
さかうえさんが取り組んでいるのは、全国に点在する比較的小さな土地を活用することに重点を置いた、このような循環型を目指した放牧です。
草のあるところに牛を移動させるなど、狭い牧草地ならではの効率の悪さも課題ですが、高齢化によって今後ますます耕作放棄地が増えるとされている状況で、一つの解決策になればと取り組んでいらっしゃいます。
そして、今回はそんな方法で、牧草を食べて育てられた「グラスフェッドビーフ」だけを使ったレトルトカレーを特別に作っていただきました。
脂身の少なさや、牛がよく運動することから肉質が堅いこと、かむほど味が出てくることなど、グラスフェッドビーフの質をより実感していただきたいと思い、今回は化学調味料は使用していません。
また、牛肉の中ではスネが一番堅く、2番目にはネック(首)です。いずれも体重や大きな頭を支えますし、よく動く部分ですので、堅くなります。そのため、『米沢牛カレー』などと同様に、しっかり煮込まなければいけません。
グラスフェッドビーフの特徴は、のびのびと運動して育ったことから、ほとんどが赤身であること、そのため脂身が少なく牛本来の味がわかりやすいこと、栄養価が高いこと、などです。その生産量の少なさから手に入りにくく、手間の多さからコストが非常に高いのが実情です。
今回は、鹿児島をはじめ、宮崎、島根、福岡、広島産のいずれかのグラスフェッドビーフを使っています。もちろんさかうえさんによって、上述のような方法で育てられています。
グラスフェッドビーフという新しい選択肢に出会っていただき、環境保護のための課題に取り組む生産者がいることを知っていただきたくて、今回のフォーチュンボックスで採用させていただきました。