<勉強になった内容メモ>
・キモは「ベースの味」と「サブの味」
「苦味」と「酸味」。これこそがまさにコーヒーにおける「ベースの味」である。一方で「サブの味」とは、「ベースの味」に寄り添ってわずかに主張することにより、ほかの商品との差別化を生み出す味のことである。
・捉えどころのない「コク」ですが、煎じて詰めれば「本来あるべき味が豊かである」という意味になる。本来あるべき味とは、これまでに見てきた「ベースの味」ということになるので、「ベースの味」を把握できれば、「コク」という言葉が意味するところもおのずと見えてくるのである。
・純粋な意味での「味」は、「味覚受容器(味蕾)」で感じられる刺激に限られる。一方で渋味や辛味といった感覚は「味覚受容器」ではなく、痛覚を通して感じている「刺激味」である。
・ワインや緑茶などの渋味を引き起こすのは、「タンニン」と呼ばれる物質で、ポリフェノールの一種。この物質は、たんぱく質を収斂させる働きを持っており、口の中に入れると舌やほっぺたの内側(のたんぱく質)がひきつって、一種の痛覚刺激が起こる。これこそがまさに渋味の正体である。
・風味や味わいの八割以上が嗅覚によって構成されていると書かれた専門書も、数多くある。
・5℃という低い温度では、人間の舌はほとんど甘さを感じ取ることができないのである。
・舌と鼻センサーのみならず、視覚や聴覚を含めた、もっとリッチな情報によって構成されている。
・口内における味蕾の分布を調べた研究によると、「舌の前方」には全体個数の20%ほどしか存在しておらず、全体個数の約50%が「舌の後方」にあるという結果がでている。
<感想など>
舌の部分部分によって感じれる味が異なるということを知って、味を意識しながら食べ物を食べていた時に、舌で味は感じていないのではないかと思ったことがありました。もしかしたら、人間は舌ではなく香りで味を感じているのではないか、と感じていました。この本を読んで、風味や味わいの八割以上が嗅覚によって構成されていると書かれた専門書もあるということで、納得しました。人間にはレトロネーザルという経路があることを知りました。多くの哺乳類は、体の構造自体も「鼻から気道への空気の道」と「口から食道への食べ物の道」が、ほぼ明確に「二本の管」として分かれている。人間はのどちんこのあたりで一本の管に合流します。そのことによって、飲み物を口に含むときに、肺に空気を入れて、鼻から息をはくことによって、より、香りを捉えらることがわかりました。今まで知らなかった食べ物の味の楽しみ方、味わい方を駆使して、味のわかる人間になって、味を表現できるようになりたいと思いました。
※私がこちらで紹介している本は、起業家の方には特にオススメです。興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。