<勉強になった内容メモ>

・限界突破の発想法

1.アービトラージ:GPSなどを利用して、最も安くて質のいいものを調達し高い価値を付けて売る。

2.固定費用に対する限界利益を最大化する:固定費は変動費でないため経営者としてはいじれない。そのため、固定費に対する限界利益を最大にする必要がある。高額な工作機械などは、購入した後に自社だけではなく、近隣の企業にも使ってもらい利益を稼ぐことで、固定費に対する限界利益を上げることができる。

3.ダイナミックプライシング/リアルタイムプライシング:通常価格は一定だが、このままだと「この価格では必要ではない」という人を取り込めない。そこで需要が低いときは価格を下げてお客さんにアピールするというように、需要を見ながら価格を決めるダイナミックプライシングを利用する。またタクシーが空いている時間に「いまだったらこの価格」だと触れ込むことで、お客さんを集めるのがリアルタイムプライシングだ。ただし価格を決める際は、社員の給料などの固定費に対する限界利益を十分に考慮する必要がる。

4.逆オークション:買い手が先に購入基部価格などの条件を明らかにし、最も安い価格をつけた売り手が選ばれるというものが逆オークションである。

5.位置情報:位置情報を使うと、売り手と買い手を特別な価格や条件で結びつけることができる。例えば、ハンバーガーチェーン店がブロードキャスティングでチーズバーガーは200円だと広告を流す場合、それを高いと感じる人は買いに来てくれない。そこで各店舗の裁量に任せて「これから30分以内に来店してくれた人に限りチーズバーガー150円」という情報を、GPSを使ってナローバンドで、店の近くを歩いている人にだけに送る。価格というのは一度値下げしてしまうと元に戻すのは大変だが、ナローキャスティングであれば他の地域の人に影響しないために安心である。

・大塚食品は2014年にクラウドワークスを通じて「ボンカレー」の美味しさを伝えるキャッチコピーを募集したところ、5000件に迫る応募作が集まった。当初キャッチフレーズの作成は、社内で行うことになっていたが、いいアイデアが出てこない。とはいえ、代理店に外注すればかなりの費用がかかる。そこでクラウドワークスに話を持ち込んだのである。その結果、わずか10万円の投資で満足のいく結果を手にすることができた。このように、空いているものはそれが人間の能力であってもビジネスにできる、それがアイドルエコノミーなのである。そして世界中にいる付加価値を生み出す知的ワーカーを見つけ出して、その能力を利用できるようになったという事実は、産業革命に匹敵する変化だといっても過言ではないのだ。

・中小ベンチャー企業は、ヒト、モノ、カネを世界中のクラウドから調達できるので、もう「自分の会社は小さいから」「大企業のような機械は買えない」「人材がいない」と嘆かなくても済むようになる。

・お客様の問題を特定して、解決することでイノベーションを起こす。それが21世紀型の新しいマーケティングです。そしてこれはそのまま経営に置き換えられます。20世紀の経営はマネジメントでしたが、21世紀は経営=マーケティングでなければいけない。

<感想など>

事業としてこういった内容・形式のものもあることを知ることができました。ラクスルやクラウドワークスなど、私の身近にもアイドルエコノミーを活用したビジネスがあることも知ることができました。海外では行えるビジネスでも日本では法律で禁止されて行うことができないビジネスも多数あることも分かりました。

※私がこちらで紹介している本は、起業家の方には特にオススメです。興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。