<勉強になった内容メモ>
・消費者視点とは、消費者の言うことなら何でもする、むやみにコストをかけて消費者の要求に対応するということではない。会社側のどんな事情も善意も消費者価値につながらないのなら(消費者に伝わらなければ)一切意味がない。消費者視点は簡単にできない。会社の利害と個人の利害は必ずしも一致しない。ここを考え、間違えないようにしなければならない。

・一人は、カレーがいいといい、もう一人は、すき焼きがいいと言って、カレーすき焼きを作り出す企業が多い。自分が食べたいもの、一案と二案のミックスではなく、消費者は何を求めているのかを考えなければならない。自分起点で周囲を説得し倒して、人を動かすことが重要である。自分も、カレーすき焼きでいいやと流されてはいけない。

・マーケティングの本質とは売れる仕組みを作ること。消費者と商品の接点を制することで売れるようにする。ポイント、消費者の頭の中を制する、店頭(買う場所)を制する、商品の使用体験を制する。大切なのは消費者の頭のなかである。消費者の頭の中にあるブランドに対する一定のイメージを、ブランドエクイティーと呼ぶ。ブランドエクイティーを競争に有利に築くことで自ブランドはどんどん売れるようになる。ブランドエクイティーを築くための一連の活動をブランディングという。

・消費者を大きく落胆させる商品ならばブランド価値を大きく毀損するので世の中に出さないほうがましである。お金を払った後のネガティブな感情を甘く見てはいけない。

・戦略とは目的を達成するために資源を配分する選択のこと。なぜ戦略が必要なのか。「達成すべき目標があるから」「資源は常に不足しているから」限られた貴重な経営資源をどれだけ無駄なく有効に使うか考え抜いて選ぶ。選ぶことで足りるようにする、その選択こそが戦略である。経営資源とは、「カネ」「ヒト」「モノ」「情報」「時間」「知的財産」代表的な知的財産は、ブランド。ブランドが経営資源として使えるか使えないかというところが大事である。

・数的有利は必ずしも勝利を保証するものではない。大事な一戦あたりの数的優位をどうやって作り出すか、そのために何を捨ててどこに集中するのかを選択すること。やることを選ぶということは、同時にやらないことを選ぶということ。これが戦略の核となる考え方の選択と集中である。とりあえず全てをやろうとすることは、意味なく経営資源を分散させているだけの戦略なき愚か者のすること。

・目的とは、達成すべき使命であり、戦略思考では最上位の概念。目標は、その目的を達成するために経営資源を投入する具体的な的のこと。戦略は目的を達成するための資源分配の選択、戦術は戦略を実行するための具体的なプランのことを指す。戦術よりも戦略を先に明確にする。

・自社ブランドが消費者に提供している価値は何なのかを正しく理解していれば着眼すべき強豪の姿は明らかになってくる。

・戦略段階では極力、情緒を排除する。合理的に準備してから精神的に戦う。

・苦手分野はそれぞれ優秀な人を雇って補えばいい。人をうまく活用できる力こそが、マネジメントを目指す人にとっては最重要。

<感想など>
マーケティングの普段あまり聞くことない用語が詳しく簡単に説明されていて、クイズもありわかりやすい内容でした。特に勉強になった内容は、資金は常に不足していて、それをどう使うかという部分です。全体的に均等に資金を振ったら、どこも中途半端でどこも勝てるポイントがなくなる。それなら、広告や、商品開発などかかる費用のどれかを下げ、認知度を上げるために今回は広告に費用を投じるなど、どこかずば抜けてよくすることにより、勝てるようにしたいと思います。すべて行おうとすることは愚か者のやり方で、勝ち負けのラインがわからない場合はむやみに投資をせず、負けられない戦局に経営資源を集めておくべき。というところも大きな気づきになりました。実際まだまだ、そういった感覚はつかめていないのでこれから実戦で学んでいきたいです。

※私がこちらで紹介している本は、起業家の方には特にオススメです。興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。